いま、町工場が変わる!イケメン工場男子が”つながり”で生み出す幸せの金属製品

いま、町工場が変わる!イケメン工場男子が”つながり”で生み出す幸せの金属製品


製造業の国、日本という旗印を最前線で支えてきた、町工場。企業の依頼を受け、最終製品を作るための製品を作るというプロセスが、これまで現場の工場のセオリーでした。しかし、こうした町工場のありようが変わりつつあります。

大田区に工場を構える金属加工工場、いわき精機製作所のイケメン二代目である小宮祐樹さんは、“工場で作り、工場からユーザーに製品を届ける”というこれまでにないプロセスで、その手で生み出す製品を世に送り出しています。こうした小さな変革の芽はどのように育まれたのでしょうか。

ものづくりの最前線で、いま、どのようなゲームチェンジが起きつつあるのかを、小宮さんに伺いました。

父が働く背中を見て育った少年時代。中学生で始めた手伝いが、ものづくりとの最初の出会い

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工場で働くきっかけとなったのは、中学生の頃。工場でたった一人で働いていた父親の「磨き」の手伝いをしたのが始まりでした。

小宮さん:当時、工場で働いてみたいという強い思いがあったわけではなかったと思います。父が仕事をしている様子を間近で見てきて、自然にやるようになったという感じですかね。手伝いを始めたのも、最初はお小遣いがもらえるからという理由でした(笑)。放電加工や磨き、旋盤、フライス、マシニング、アルゴン溶接といった技術を使い、金型や精密部品、アパレル什器をはじめとして、ボクシングの試合用移動式リングまで作るようになりました。

「人との繋がりを大切にする」姿勢で、ものづくりの可能性を広げていく

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ご尊父と共同で仕事している小宮さんですが、従来のような請負形の仕事はもちろん、よりユーザーに近い商品も手がけ始めています。特筆すべきは、 自身の技術をあらゆるものづくりに活用している点。その活動の幅は音楽の分野にも及びます。

小宮さん:これは、主にベリーダンサーが指にはめて使うジルという楽器です。もともとは、金属板を丸く抜いたものなのですが、曲げていくと綺麗な音が鳴るんですよ。今のところ、日本でこれを作っているところは他にないんじゃないかな。知り合いのダンサーさんを通して人から人へ、草の根的に広めていければと思っています。

他にも、尊敬するサックス奏者・元晴さんの楽器のネジを製作をした事もあります。ネジ一本でも材質の違いによって音の聞こえ方が変わり、研究の楽しさを感じました。この時の学びがその後のものづくりに大いに役立っています。

ものづくりの可能性を広範に見出す秘訣はどこにあるのか。小宮さんは仕事に対する自らの想いを語ります。

小宮さん:もうお一方、私の尊敬する人で、打楽器奏者の松本“YAO”善行さんという方がいるんですけれど、その人と縁があって楽器を作る機会がありました。出来上がった楽器を使って、YAOさんがフジロックで演奏している姿を見たときに思ったんです。「ああ、こういうのいいな」と。

使う人の喜ぶ顔がこの目で見られるのも嬉しいですし、一瞬の感動を作り上げる芸術に関わっている感覚がして、なんとも言えない気持ちになりました。そうした喜びがあるからこそ、人との繋がりを大切にし、頼まれたらできる限りその要望に応えたいんです。

「人との繋がりを大切にしたい」
この言葉には、小宮さんの職業人としての哲学が詰まっているように聞こえます。一つひとつの仕事に対して手抜きすることなく取り組み、使う人に喜んでもらう。こうした純粋な姿勢を持って仕事に打ち込んでいるからこそ、評判が広がり、さまざまな領域の仕事を呼び寄せているのです。

気負うことなく、工場の活動領域を広げる小宮さんの活動は、父上であり師匠でもある秀美さんも関心を寄せます。秀美さんは、小宮さんを「自分とは違う人間」だと嬉しそうに表現します。

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秀美さん:言われた通りにやっていていては、ダメ。自分の考えをちゃんと言えないと、いいものは作れません。私はどうしても守りに出てしまうことが多いので、ものづくりの色々な可能性に挑戦しているのは素晴らしいと思います。彼はいい意味で「自分とは違う人間」ですね。

ものづくり×音楽!ものづくりの新たな可能性を生み出すワークショップを開催予定

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小宮さんの活動は、自身の手でものを作るのみならず、ものづくりの楽しさをシェアするプロジェクトへと広がりつつあります。来年(2017年)2月に開催される「大森まちづくりカフェ」のイベントで、ワークショップを行うのだそうです。“ものづくりと音楽を融合させる”というテーマを掲げ、現在準備で上の楽器を作っている最中だといいます。

小宮さん:これは、「スピリットキャッチャー」という楽器で、竹で作られています。振ると風を受けて面白い音が鳴るんです。YAOさんとベリーダンサーのタカダアキコさんの3人でワークショップをするのですが、「ありのままの表現で」というコーナーを設けて、障害を持った人や恥ずかしがり屋の子供でも、自由に踊って表現できるような体験を提供できればいいなと考えています。

ドラムのYAOさんやタカダアキコさんは、どちらも以前仕事の依頼を受けたことがある人達です。1回きりの付き合いで終わるのではなく、継続的に何度も一緒に仕事をすることによって、「人との繋がりを大切にしたい」という想いはどんどん強くなってきたように感じます。

海外に商品を流通させる仕組みを!小宮さんの新たな挑戦は続く

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作り、届け、伝える。ものづくり活動の根底にあるのは、「人の幸せや笑顔」だと、小宮さんは口にします。取引先からエンドユーザーまで、自分の作るもので幸せになってほしい。こんな小宮さんの思いは、最近立ち上げたという、個人の会社の名前にも表れています。

小宮さん:実は昨年、楽器の製作・販売の窓口となる“VINODA SOUNDS JAPAN”という会社を立ち上げました。“VINODA”はサンスクリット語で“楽しんで”という意味。自分達が提供できるものを明確にするために“楽器”に特化してみようかなと思って。楽器は外国の方がお客さんが多いので、海外に商品を流通させる仕組みを作るのが今後の目標です。

現在、国境を越えて、ドイツ、アメリカ、フランス、オーストラリア、韓国、台湾、タイ、と繋がりが広がっています。これからも楽器を通して世界中の人と平和な関係を築いていきたい。

エンドユーザーにとどまらず、使う人に直接ものを届けて笑顔にする。
小宮さんのものづくりは、ついに海外へと活躍の舞台を広げようとしています。人との出会い次第で、その可能性は無限大。彼はこれからも素敵なものを生み出し続け、使う人一人ひとりに幸せを届けることでしょう。

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小宮 祐樹

有限会社いわき精機製作所 取締役
VINODA SOUNDS JAPAN株式会社 代表取締役 
http://www.vinoda.party(ホームページは2016年12月オープン予定) 

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