このスーツケース、見たことありませんか?リモワが今世界中で愛される理由

このスーツケース、見たことありませんか?リモワが今世界中で愛される理由


スーツケース業界の王者に君臨するドイツのブランド、“リモワ”

世界中から圧倒的な評価を受け、時に映画のワンシーンにも登場します。
アメリカの『Travel+leisure』誌では、同社の代表作である「サルサ デラックス」が「ベスト・ラゲッジ賞」に選ばれるなど、世界のトップブランドとして、その評価を盤石のものとしています。

「旅の楽しさはスーツケースで決まる」とは言いすぎかもしれませんが、快適な旅行のためには、優れたスーツケースは欠かせません。今回は、リモワが世界中のツーリストに愛される理由を探ります。

リモワの歴史を物語る「波線上の凸凹」が生まれるまで

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リモワが誕生したのは1898年のこと。
カバン職人であるポール・モルシェックによって創業されました。

彼の名前をとって、創業当初のブランド名は「Paul Morsceck & Co.」。牛革を素材としたスーツケース作りを得意とし、富裕層を中心に愛されていました。1930年、ブランドが息子のリチャード・モルシェックへと引き継がれると、その名前(RIchard MOrscheck WArenzeuchen)の頭文字をとって、現在の「RIMOWA(リモワ)」へと改められました。

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リモワ製のスーツケースの象徴とも言えるのは、ボディに施された波上の凸凹線(グルーヴ加工)。この線にこそ、機能性を徹底的に追求するリモワのものづくり哲学が凝縮されています。

リチャードは、軽量性や強度の面で優れた素材でスーツケース作りをひたすらに追求しました。試行錯誤を重ねる彼は、ある意外なものから着想を得たのです。

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航空機産業の黎明期に、その名を轟かせた伝説の飛行機「ユンカース」です。
ユンカースの側面ボディには、波線の凸凹ラインが引かれています。 リブ構造と呼ばれるこの凸凹によって、外部からの負荷を上手く分散させることができるのです。リチャードはこのユンカースのボディを走るリブ構造を、スーツケースの外装に取り入れました。

飛行機という異分野の技術を取り入れ、軽くて丈夫なスーツケースを生み出したリモワ。その後、多くのスーツケースメーカーが追従し、ボディに凸凹を施した製品を作るようになりました。この事実こそ、リモワが業界のイノベーターであることの、逆説的な証明になっていると言えるでしょう。

リモワの哲学が宿る、意匠の数々

リモワをアイデンティファイするのはリブ構造だけではありません。スーツケースに求められる機能性を愚直なまでに追求する意思は、製品を構成する様々な要素に表されています。

軽量にして丈夫

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現在のリモワのスーツケースの大きな特徴に、外装に“ポリカーボネート”と呼ばれる素材採用していることが挙げられます。この素材は、航空機の窓に使われるほどの強度を持ちながらも、非常に軽いという特性を持ちます。

ポリカーボネートをスーツケースに使用した例はリモワが初めて。“軽量であれ”というリモワの機能的なスーツケース作りへの想いが、世界初の製品を生み出したのです。

木のスーツケースが一般的だった時代にも軽量さを追求する。
いち早くアルミニウムを使用したスーツケースを開発する。
重量軽減へのチャレンジングな意思は、リモワの歴史の随所に見出すことができます。

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また、この写真のように、内装にはメッシュ素材を多用し、軽量化の工夫をしています。ポリカーボネートを使用したベストセラーの『SALSA』シリーズでは、軽いモデルでその重量はわずか2~3kg程度。女性でも楽々と片手で持ち上げることができます。

軽ければ持ち運びが楽になるのは言うまでもありませんが、それだけでなく、重量制限が厳しい飛行機での移動の際には、“より多くの荷物を入れることができる”というメリットも享受できるのです。

優れたモビリティ

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続いての特徴は、優れたモビリティです。
上の写真を見ると、非常に大きなホイールを採用していることが分かります。ホイールが大きければ、例えば凹凸の大きい欧州の石畳でも安定した移動が可能になります。

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また、リモワの特許技術であるマルチホイールシステムも、快適なモビリティに寄与します。ホイールを4輪装着し、これによって”引っ張る”だけでなく、写真のように、スーツケースがツーリストに寄り添うような移動が実現するのです。

無駄をそぎ落とした、機能美

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リモワのスーツケースを一目見れば、その緊張感ある美しさを感じることでしょう。余計なものを一切感じさせず、かと言って、不足もない。まさに機能が凝縮された姿が、見る人をひきつけます。

電子タグでチェックインを手軽に!リモワの進化は続く


リモワの機能性の追求は、デジタルの分野にも及びます。

2016年3月に、世界初となる電子タグを搭載したスーツケースを実用化しました。通常、荷物のチェックインをするためには、空港で預け入れの手続を行い、紙の手荷物ラベルを付ける必要があります。

が、電子タグを搭載したスーツケースであれば、自宅にいるときでも移動中であっても、エアラインアプリを使って荷物の預け入れ手続を簡単に済ませることができます。空港でイライラすることもなく、飛行機での旅がより快適に。あらゆる角度から、ツーリストの利便性を追求しているのです。

スーツケースに求められるものを、ひたすらに追求する。それが世界中で愛される最大の秘訣

「荷物を運ぶ人は、何を求めているのだろう」という本質的な問いを繰り返し、考え抜きながら商品を開発する姿勢。文化や一過性の流行を越えた、私達の普遍的な要求をリモワは満たしてくれます。

大切な旅のパートナーとして、是非あなたのそばに置いてみてはいかがでしょうか。

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