もしも家電の中が透けて見えたら…TAKT PROJECTが提案する「社会を繋ぐデザイン」とは

もしも家電の中が透けて見えたら…TAKT PROJECTが提案する「社会を繋ぐデザイン」とは


デザインという概念の境界を問い直す、斬新かつピュアな試みである「COMPOSITION」。つい先日発表された、このプロジェクトのことをご存じでしょうか。

この「COMPOSITION」とは、TAKT PROJECTのてがけるデザイン・プロジェクト。簡単にいうと、普段、家電の内部に使用されていて、決して私たちが見る機会のない電子部品を見えるようにする、というものです。

今回は、TAKT PROJECTがどのような想いでこれを世に送り出したのか、実際の作品やこれまでのプロジェクトも交えてご紹介します。

 

透ける家電の”発想の原点”

Yusuke Oonoさん(@comemochi)が投稿した写真

「COMPOSITION」の製品は、いずれも透明なアクリル樹脂の中に電子部品を入れてあります。それはまるで、部品が宙に浮いているかのようなヴィジュアルなのですが、なんと、空間に部品を散りばめただけのオブジェではなく、実際に特殊な導線で部品同士が繋がっていて、家電として実際に機能するというのですから驚きです。

では、TAKT PROJECTはどのような過程を経てそのようなプロジェクトを考え、実行に至ったのでしょうか。それは、太古の時代から人類がこの地球に存在する素材(マテリアル)である木や土、水を使って器や家具を作ってきたように、電子の部品を一つの素材として捉えることから始まりました。

どこまでを素材と捉えるのか。 どこまでがプロダクト(生産品、製作物)なのか。 これは、ものづくりの根源という深海へ深く深く潜っていくかのごとく、一心に製作に臨み続けた結果産まれたプロジェクトなのです。 

 

「自由な発想や提案」がTAKT PROJECTの存在意義

Make Vision Real. 想いを描き、想いをカタチに。

これが、TAKT PROJECTがホームページ上でWHO WE AREとして掲げている言葉です。

「いつの時代も、提案が次の世界をつくっていく」のだと言うTAKT PROJECTは、自らも提案をし続けるかたわら、失敗や批判を恐れず何かを創造していく人を応援する活動をしています。

そして、TAKT PROJECTが行っているデザインとは、「素晴らしい提案と社会を繋ぐこと」「自らの提案を、自らの責任でつくり、発信していく事」だといいます。

このような”自由な発想に基づいて、未来へとつながる提案”を発信することは、私たちのDNAにも刻まれているであろう「創造することへの喜び」を呼び覚ますことではないでしょうか。その証拠としてTAKT PROJECTの取り組みは、ELLE DECOR2016年2月号に掲載された「デザイン界のトレンド予測 2016」のなかで、”躍進する次世代デザイナーたち”としてリストアップされるなど、着実にその評価を高めています。

以下では、そんな「創造」への意志を示すTAKT PROJECTが、過去に手がけたプロジェクトを振り返ってみたいと思います。新しい提案を通じて「いま」と「未来」をつなげるその取り組みから、私たちはきっと多くの気づきを得られることでしょう。

 

過去のプロジェクト

■1:Dye It Yourself

大量生産される製品と、世に一つしかない自分だけのもの。

相反するこの二つの概念を結びつけたのがDye It Yourselfというプロジェクトです。 「多孔質プラスチック」という吸水可能かつ特殊な素材を使った家具なのですが、プラスチックだけに安価に量産することが可能でもあります。この家具は、購入者が思い思いに色づけをし、自分だけの一品にすることが可能なのです。

プロジェクトページ:http://www.taktproject.com/projects/archives/38

 

■2:クラシック節

Penjaminさん(@55penjamin)が投稿した写真


TAKT PROJECTの産み出す製品があまりにも洗練されているからこそ、逆に近寄りがたく感じてしまう人もいるのかもしれません。しかしTAKT PROJECTは決してそういうスタンスで活動している訳ではありません。

例えば、このクラシック節。「お酒やパンの製造工程中にクラシック音楽を聴かせる事で美味しくなる」、という事例からヒントを得て、鰹節のカビ付け工程中にクラシック音楽を流してつくられています。そうする事で密度の高いカビになり、鰹節の旨味が増すのです。

クラシック節に興味をもってもらう事で、鰹節そのものをもっと多くの人に食べてもらいたい。そうして、鰹節の伝統を受け継ぎながら新しいことにチャレンジし、現代の人々に働きかけています。
プロジェクトページ:http://www.taktproject.com/projects/archives/14

 

■3:3-PRING PRODUCT


3-PRING PRODUCT(サンプリングプロダクト)は、新しいD.I.Y.のカタチを提案をしています。それは、既製品に3Dプリンターで制作したオリジナル部品を組み合わせることで、まったく違う用途で使用したりより自分らしい使い方を追求をすることです。

このような視点で考えると、店頭に並んでいる製品は完成品ではなく、「創造のための素材」として捉え直すことができます。この視点の変化こそが、プロジェクトを通してTAKT PROJECTがデザインしたかったものであり、「消費者」「メーカー」という二者択一ではなく、その両者をつなぐ中間にこそ、物を取り巻く新たな創造の可能性があるのではないかと考えているのです。
プロジェクトページ:http://www.taktproject.com/projects/archives/26

 

デザインを生み続けるTAKT PROJECT

己の理念に従い、ひたむきに独自の活動を展開し続けている、TAKT PROJECT。

直近では、上でも紹介した”3-PRING PRODUCT”が、2015年12月に無印良品のサービスや商品を紹介している書籍に3ページにわたって紹介されたそうです。この本はあくまで無印良品の書籍ですので、無印良品製品ではないにも関わらず紹介されたということ自体が非常にイレギュラーなことです。

良い品を量産し、社会に提供し続けるスタンスの無印良品の書籍でも注目されたTAKT PROJECTが産み出す次の製品がどんなものなのか。

今から楽しみで仕方ありません。

 

■出典
TAKT PROJECT:http://www.taktproject.com/

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